お知らせ
第十八改正日本薬局方(JP18)に関する弊社対応のお知らせ
日本薬局方(Japanese Pharmacopoeia:JP)とは?
日本薬局方は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第41条により、医薬品の性状及び品質の適正を図るため、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて定めた医薬品の規格基準書です。日本薬局方の構成は通則、生薬総則、製剤総則、一般試験法及び医薬品各条からなり、収載医薬品については我が国で繁用されている医薬品が中心となっています。(厚労省HPより)
改正の時期
- 最近は5年ごとに改正。(以前は10年ごとに改正していた)
- JP18は2021年6月7日告示(適用開始)
適用の猶予期間
- 適用開始から1年6か月
収載箇所
- 一般試験法2.48 水分測定法(カールフィッシャー法)
JP18変更内容のポイント
- 『測定の適合性試験』が新たに記載される
- (上記適合性試験を踏まえ)KF試薬使用の自由度向上
- 電量滴定法における水 1 mg に対応する電気量( C/mg )を10.71に変更
測定の適合性試験
- 各分析法ごとに実施方法の一例が示される
- 電極などの装置構成や水分測定用の溶媒・試液の種類の変更、 試験条件が変更される際や、必要に応じて、定期的な実施が 求められる
容量滴定法
- 設定された装置/試薬にてサンプルを測定する
- 同じ試薬・フラスコに対して、サンプルの50-100%の水を含む標準液、又は水を添加して水分量を測定する
- 同じ操作を5回繰り返し、それぞれの水分量を求める
- 添加した理論累積水分量(x)と測定した累積水分量(y)の和をプロットし、回帰直線を引く
- 平均水分回収率等、規定の判定基準を満たす事を確認する
電量滴定法
- サンプルに含まれる予想水分量により近い約1000 μgまたは約100 μgの水分を含む水又は水標準液で水分量の回収率を測定する
- サンプルを測定する
- 上記と同じ水又は標準液にて、水分量の回収率を測定する
- 規定の判定基準を満たす事を確認する
水分気化法(電量滴定法)
- 安定な水和物の場合、各装置の指示に基づき適切な条件(温度、時間、サンプル量など)下で、当該物質の理論水分量付近の適切な量が検出されることを確認する
電量滴定法における水 1 mg に対応する電気量の変更
- JP17までは、上記定数を10.72 C/mgと規定
- JP18では、USP/EPなどに合せて10.71 C/mgに変更される
- 水の分子量を18から18.015として計算することに伴う変更
弊社の対応について
水分測定装置CA-310:適合性試験を踏まえたバリデーションメニューを追加しました。
詳細は弊社営業担当へお問合せください。
データインテグリティセミナーにて詳しくご説明いたしますのでご参加ください。
事前にお聞きになりたい方はお問い合わせください。
アクアミクロン水標準試薬の認証標準物質(CRM)認定
アクアミクロン水標準試薬が認証標準物質(CRM)になりました。
2020年11月に製造元の三菱ケミカル社がISO17025を取得し、水標準試薬を認証標準物質として販売する事が可能になりました。