カールフィッシャー水分測定装置(水分計)
水分測定方法 (容量滴定法)
概要
水分は、固体・液体・気体の持っている含水質量の百分率で表されます。
水分の測定方法には、カールフィッシャー法・乾燥法・赤外線吸収法・誘電率法などがあり、これらのうち主としてカールフィッシャー法と乾燥法が実験室で用いられています。
弊社ではカールフィッシャー法を採用しています。
カールフィッシャー法による水分測定法は、よう素・二酸化硫黄・ピリジンを含むカールフィッシャー試薬(以下KF試薬)が、メタノールの存在下で水と特異的に反応することを利用して、物質中の水分を定量するもので、この方法は滴定の取り進め方により、容量法と電量法に分けられます。
容量法は、数ppmから100% H2Oまでの測定が理論上可能です。
原理
容量滴定法は滴定フラスコに滴定溶剤を入れ、試料を滴定溶剤に溶解して試料中の水分を抽出した後、ヨウ素、二酸化硫黄、塩基を主成分としたカールフィッシャー試薬で滴定して水分量を求める方法です。
水は塩基とアルコールの存在下でヨウ素、二酸化硫黄と反応します。
H20+I2+SO2+CH3OH+3RN → 2RN・HI+RN・HSO4CH3
上式より、H20とI2は1:1の反応であることから、予め水または水標準物質等でカールフィッシャー試薬1ml当たりの水分ミリグラム数(力価)を求めておき、試料の測定に要したカールフィッシャー試薬の滴定量(ml)から水分量(mg)を算出します。
水分量(mg)= カールフィッシャー試薬滴定量(ml)×力価(mgH2O/ml)