試料燃焼装置(前処理)

燃焼イオンクロマトグラフィー(CIC) による不純物の測定

ハロゲンおよび硫黄の定量

電池材料の品質確保には、ハロゲン含有量の測定が重要です。ハロゲンの混入は、バッテリーの寿命や安全性に悪影響を及ぼすため、原料には高い純度が求められます。代表的な原料には、炭酸リチウム、水酸化リチウム、硫酸コバルト、硫酸ニッケル、硫酸マンガン、リン酸鉄などがあり、これらは鉱石や鉱物から製造されます。
また、正極材料にはふっ素を含むPVDFバインダーが使用され、そのふっ素含有量も重要な品質指標です。これらの分析には、ハロゲンや硫黄を高精度に定量可能なCIC法が有効であり、自動試料燃焼装置AQF-5000Hを用いることで、幅広い濃度域に対応した効率的な測定が可能です。燃焼により成分を吸収液に取り込み、イオンクロマトグラフィーで定量することで、信頼性の高い分析が実現できます。

固体・液体・気体の各種試料に対応するオートサンプラーにより、自動導入が可能です。さらに、アルカリ金属やふっ素を多く含む試料にも対応できる耐久性の高い特殊燃焼管を用意しており、高精度かつ高信頼の分析を実現します。本手法は幅広いマトリクスに適用でき、マトリクス検量は不要で、適切なクロマト条件により妨害も抑制可能です。さらに、AQF-5000HはICPやMS用の試料調製にも対応し、リサイクル材料の品質や劣化評価にも有効です。

アプリケーション

燃焼-イオンクロマトグラフィー(CIC)によるハロゲンの定量

不純物の定量

電極材料の原料である硫酸ニッケルおよび硫酸コバルト中のハロゲン不純物の定量について、CIC法を用いて検討しました。まず、ハロゲン標準溶液を用いて検量線を作成し、その精度および再現性を確認しました。
次に、鉱石由来の高純度硫酸ニッケルおよび硫酸コバルトについて、液体試料および粉末試料の測定を行い、ふっ素および塩素の含有量を定量しました。本検討では、硫黄含有量が非常に高く、ふっ素および塩素の濃度が極めて低いという特殊な条件下での分析を実施しました。
高分解能のイオンクロマトグラフを使用することにより、このような厳しい条件下においても、低濃度成分の分離および高精度な定量が可能であることを確認しました。



硫黄濃度が極端に高く、ふっ素および塩素の含有量がごく少量である硫酸ニッケルのクロマトグラム



液体および粉末の硫酸ニッケルおよび硫酸コバルト中のふっ素および塩素含有量


NMC 電極材料中のふっ素および塩素含有量


NMC(NMC組成1:1:1)の粉末材料と市販の正極電極シート材料から抽出したPVDFバインダーを含むNMC材料を分析しました。粉末の分析では、塩素は地球上で豊富に存在し、混入しやすいため、塩素含有量は大きく変動することがありますが、数mg/kgのレベルでも高い再現性が得られました。



AQF-5000Hとイオンクロマトグラフにより測定したNMC電極粉末のふっ素と塩素含有量


ふっ素は塩素と同じ保持時間を持つため、バインダーの種類と量によっては、塩素の定量に影響を与える可能性があります。今回5%のPVDFバインダーを用いた試料について、ふっ素の濃度を正確に測定する方法を検討しました。結果として、理論値に近い回収率と高い再現性が得られました。



AQF-5000Hとイオンクロマトグラフにより測定したNMC電極シートのふっ素と塩素含有量


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